■ NHK教育討論に思う

Date: 2003-11-04 (Tue)

 11月1日21時からのNHK特集で「討論・学力No.1に学べ 考える力世界一・フィンランドの秘策とは? 経済再生のカギは教育改革だった。日本の教師と学校をどう変えるか。知事・教師・財界・親が本音で討議」という番組があった。

 男の子3人を育て、教育には一家言持つ者として見てみた。そのなかで、NHKの司会者がことさらフィンランドの例を見せた後に「教師への権限移譲が進んでいる。権限移譲が進んでいる」と何度も大きな声で言ったのが、今も耳に残っている。

 確かにフィンランドでは教師への権限移譲は進んでいる、と同時に教師への的確な評価制度も導入されていることを見逃してはならない。父兄からの提案にその言を認め「次回からは変えていきたい」といった素直な対応には、逆に目から鱗が落ちた。生徒とという存在を中心にし、あくまでも教師自身をその対象への奉仕者として考えているように映った。

 ただし、教師も単に奉仕者として全ての批判に無条件に従うのではなく、教育者としての誇りと技術力の裏打ちをもって、父兄に「それは違うと思います」と返答していた。

 だが、そうした例を見た後、同氏の「権限移譲」で全てが善回転しだすような発言には辟易した。出席していた文科省の官僚は、寺脇研以来のゆとり教育が、本来の姿であればフィンランドとそう大差ないようなことをのたまい、他の出席者から顰蹙を買っていた。

 フィンランドでは教師全員に年1回、2週間程度のスクーリングを課し、教育の技術力に磨きをかけているようだ。振り返って日本の教育現場を見たとき、特に教育者として教育に自信を持っているかの調査に欧米が50%、中国が70%「持っている」と答えているのに対し、日本は10%未満である。

 こんな教師の意識レベルで権限移譲しようものなら、現状でも崩壊している教育が取り返しの付かないモノにまで落ち込むことは必至である。

 日本の教育をどう改革するのか。これからも述べたい。この項続く。

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