大手マスコミは何かを知らされている!? (2)

Date: 2004-04-12 (Mon)

 一連の動きを見ていると、最初の時にも書いたが拘束されている3人に緊張感や緊迫感が感じられない。中国など放送されたフィルムからは悲鳴が聞こえるが、本当に恐怖に駆られたときは声は出ない。

 また、最初の声明文では西暦になっていたのが2回目にはイスラム歴が足されていた。西暦は日本と同じ表記の「年、月、日」の順番である。後で公開された30人を人質に取ったというフィルムでは、後ろのテロリストがピースサインをしている。普通、これはしない。

 最初の自衛隊撤退の要求以後、日本政府が毅然とした態度で「撤退はしない」「理由はない」とした後に別の要求が来ない。テレビで公開されていた映像は部分的で、実際は以下のURLで見ることができる。
http://www.spiegel.de/video/0,4916,2549,00.html

 どう見ても始めに打ち合わせがあり、手振りで「声を出せばいいのね」と言っているように見え、その後に音声が入る。ぎゃーぎゃー喚くが、短時間。テロリスト側にそうやれと言われたのかもしれないが、ちょっと腑に落ちない。

 さらに、今井さんと高遠さんの支援者のホームページでは犯人を殺すなと言明している。
http://www.creative.co.jp/top/main1104.html

 中日新聞は4月11日の記事で、同社の嶋田記者のカイロ電として伝えている。以下抜粋

【カイロ=嶋田昭浩】イラク邦人人質事件で、「サラヤ・ムジャヒディン(戦士旅団)」を名乗る犯人グループと、人質となった北海道千歳市のボランティア高遠菜穂子さん(34)との間に接点があった可能性が浮上した。
 先月設立されたとされるイラクの反米グループが、設立趣意書の中で「サラヤ・ムジャヒディン」との言葉を使用しており、一方で、高遠さん自身が事件前、このグループに近いとみられる抵抗組織の関係者と偶然出会ったことがあると語っていた。(中略)一方、高遠さんは事件前、本紙記者らに、自ら「ムハンマド軍」の名を挙げて、同軍のメンバーに極めて近い人物と接触したと語っていた。

 他にも
●撮影したビデオが日本製ビデオ(SONY)。
●アルジャジーラTVは、このテログループは今まで全く聞いたことがなく、存在するか怪しいグループと報道。
●政府に撤退・身代金などを直接要求する訳でなく「マスコミ」を使って「自衛隊撤退」を要求。この要求は3人が日本国内で掲げていた考えと同じ。
●アメリカでなく日本が優先されている犯行声明。
●普通、期限を切って要求を突き付ける手口は、イスラム社会のやり方にはない。
●武器の構え方が素人くさい。
●AP通信には高価な機材が必要な「CD-R」でビデオデータを送付。
●犯行グループが高価なスニーカーを履いている。普通、チャッパルというサンダルが主流。
●企業関係者、大手マスコミ、大手NGOがバグダッドにいるにもにかかわらず、市民活動家とフリージャーナリストがターゲット。
●イスラム社会では唯一神アッラーにしか許されない「焼殺」という脅し文句が使われた。
●自衛隊派遣はイラクでは好意的に受け止められている。
●人質が怯えていない。暴行の跡もない。家族や関係者は妙に冷静。
●犯行グループの主張と被害者3人の主張が、なぜか「自衛隊撤退」で一致している。
●犯行グループが「ノーコイズミ」大合唱。
●案の定、解放されそう。
●テロリストの言う解放条件が「日本国民に頼みがある。政府に対して撤退するよう圧力をかけてほしい」。 

 最後の政府に圧力をかけてほしいという言い方は、日本国内でプロ市民や左翼活動家がよく使うフレーズである。

 以下は、カタールの衛星テレビ局アルジャジーラにファクスで届いた声明文(要旨)。

慈悲深く慈愛あまねく神の名において日本政府が3人や日本の国民を気にかけない、悲しい状況の中、我々がイラク国民のためにどうするかを考えるときがきた。
高慢な日本政府の指導者はブッシュ(米大統領)やブレア(英首相)の犯罪的な振る舞いに従ったまま考えを改めず、自衛隊を撤退させようとしない。
米国は広島や長崎に原子爆弾を落とし、多くの人を殺害したように、ファルージャでも多くのイラク国民を殺し、破壊の限りを尽くした。

ファルージャでは、米国は禁止された兵器を用いている。★

我々は外国の友好的な市民を殺すつもりはないと全世界に知らせたい。
なぜなら、我々はイスラム宗教者委員会が我々に殺害をとどまるよう求めたことを今晩の報道や特別な情報源から知ったからだ。 
我々は、次のことを決めた。 
(1)我々は、イラクのイスラム宗教者委員会の求めに応えて、 3人の日本人を24時間以内に解放する。 
(2)我々は、親愛なる日本の民衆に対して、日本政府に圧力をかけ、 米国の占領に協力して違法な駐留を続ける自衛隊をイラクから撤退させるよう求める。 
  神は偉大なり。勝利するまで戦いは続く。 

ヒジュラ暦 1425年サファル月19日 
西暦 2004年4月10日 
サラヤ・ムジャヒディン (04/11 06:03)

 この文章の原文には8カ所の間違いがあった。しかも単純なスペルミス。★印の意味は劣化ウラン弾を指していると思われる。

 この声明文が発表されてから発表した家族の声明も、日本国としてすぐさま自衛隊は撤退しないと表明しているのにもかかわらず「自衛隊の撤退」をことさら求める内容であった。

 ネット上の各地の掲示板では、3人やその家族に対する批判が多くを占めた。それは論理や情報では分からない庶民の皮膚感覚が示した「否」のような気がする。僕も見ていて腹立たしさを覚えた。また今朝方、力になってくれる方、ということで北海道の東京事務所の電話とファクスを公開したが、彼らの意に反して批判や罵詈雑言が送られ、パンク状態になり、午後の会見から謝罪するようになったようだ。

 ただ、一連の流れで、こちらが何か言ったことがその後のテロリストからの声明文に全部と言っていいほど活かされているのが気にかかる。テロリストの中に、それほど日本語に強く情報収集能力に長けた人物がいるのだろうか。

 塩ジイ(塩川正十郎氏)が、テレビで「不思議な事件や」を連発していた。本当に腑に落ちないことばかりの拘束事件である。3人は助かるに越したことはないが、真実は語られるか。また、本当に今、まだ、テロリストに拘束されているのか。ひょっとして、米軍や現地外務省職員に取り調べを受けているのではないかとさえ、考えてしまう。劇場型の犯罪である。

 3人を救うための署名をお願いしますと言いながら、政府に持って行くときにはちゃっかり自衛隊撤退と3人を救うために変わっている。何処までも何処までも嫌〜な気分にさせる事件だ。解放されても諸手をあげては喜べないのは、僕だけではないだろう。

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